Linuxカーネルが2.6.32に

Linuxカーネル開発者・Jonathan Corbet氏によると・・・

「2.6.32の最も大きな変更」として、Linuxのマスコットキャラがタスマニアンデビルの”Tuz”に変わっている」事ではなく・・・

(前回の発表より、前のバージョンと比較されていましたが)
前バージョンの2.6.12から新規に機能が追加されたものとして

  • ライトバックによるパフォーマンスの大幅な向上
    各ストレージデバイスのダーティメモリを書き込む専用のカーネルスレッド”pdflush”
  • Btrfsの改善
    ハンドリング、パフォーマンス向上、スナップショット/サブボリュームの適切な削除
  • Kernel Samepage Merging(KSM)
    メモリの重複排除による仮想環境の大幅なパフォーマンス改善
  • グラフィック周りの改善
    Radeon(r600/r700 3D + KMSサポート、MSIサポートなど)、Intel(i965におけるGPUリセット、フレームバッファ圧縮など)
  • CFQローレイテンシモード
  • パフォーマンスを解析するperfツールの改善
  • 緩やかなメモリ制限 (少し意味不明です)
  • カーネルコンフィギュレーションの簡易化
  • 仮想環境の改善 … KVMの新高速IOメカニズム”ioeventfd”、1Gバイトページのサポート、x2apicサポートなど
  • ランタイムパワーマネジメント
  • S+coreアーキテクチャサポート
  • Intel Moorestown/SFI(Simple Firmware Interface)/ACPI 4.0のサポート
  • デバイスをブロックするためのNAPIライクなアプローチ

NILFS2(ニルフス2)が2.6.30で新しいファイルシステムとして追加され、今回は「最も大きな変更は、新しいファイルシステムが今回は1つも加わらなかったこと」としています。
XFSでは40%の速度改善などパフォーマンスの高速化に主眼が置かれたリリースのようです。

※ 今回の発表には触れられていなかった”Tez”001.jpg